忠犬園児にあの備忘録

楽することに全力になりましょう

体験記:月平均70時間残業・最大140時間残業の世界

どうして会社は黒いのか300(h)

 

今からちょうど1年前ですか。タイトル通りの勤務をこなし、結果としてはうつ病になったんですが、今はもう元気になりました。再発率とか知らない知らない。

 

そんな世界は都市伝説のように思える方たちは今の環境を大切にしてください。「残業=評価」ではないんです。小学生が歴史を学ぶ中で広島大空襲を学ぶように、大人は働いていく中で現代社会を共有しなければいけないと思う。

 

歴史を学ぶ子供たちは「え~そんなこと言われても俺は味わってないから苦労を知れとか言われてもわかんないよ^~」っていうのと一緒で、健全な働きをしているであろう社会人の大人も「そんなブラック企業勤めてないから^^;いい会社転職しなよ^^;」ってなっちゃうんだけど、自分の身に起こる可能性はきっと0%じゃないから体験と一緒に語っていこうと思うんだ。

 

本当のこと言うと「うつ病の人ってどう接すればいいの?」って素朴な質問を何度も聞いたことがあるから参考になればいいと思うよ。

 

まずは人間関係から

・同期でも後輩でも自分の邪魔になったら排除行動に出るようになる。

周りの仲良かった同期ですら足を引っ張るものなら敵とみなして排除し始める。つまり余裕がなくなって極力孤立を選ぶようになる。会社が「社会ではいじめられるほうが悪い風習がある」なんて言おうものなら「潰すこと=常識」となり容赦がなくなる。勘違いしないでほしいんです。これは衰弱した人間の防衛本能なのです。

対策:相手にしてはいけない

自分の足を引っ張る人は無視してかまわなきゃいいです。勝手に潰れます。何も自分で潰して自分の評判悪くすることないんです。冷たいって言われるんですけど「じゃあお前助けてやんなよ」って一蹴すればいいです。そういうこと言うやつ大抵自分じゃやらないから。心の持ち方は「俺を冷たいというお前は俺に対して冷たいよな」

 

・理解者と非理解者の区別がつかなくなって例外なく敵になる

気持ちを理解してるって言われても黙れとか言い出すようになる。理由はすごく単純明快で、「理解してもらえても僕は救われない」って思ってました。どうせどっかでほくそ笑んでるんだろって思ってました。自分が足つって海で溺れてるとするじゃん?ライフセーバーさんが「あと10Mで沖に上がれるから頑張れ!俺も溺れたことある!」って励まされても救われないじゃん?どうにかしてくれる人以外全員敵ってわけ。友達も距離を置いていくんだよね。ちなみに僕はこの時点で鬱だと思うから病院行くなら早めにしたほうがいい。

対策:仕方ない。

これ仕方ないんだよね。話しかける側のデリカシーっていうかなんというか。自分でどうにかできるなら苦労しないしって話。自分に正直でいいと思う。気を遣って話しかけてるなら他愛もない話を投げましょう。「ウチの地元にィ、旨いラーメン屋の屋台、来てるんですよ」くらいのやつ。とにかくこういう状態の人間ってエゴな優しさとか励ましの押し付けに対して拒絶反応示すからね。

 

・そして人が嫌いになる

本当の意味の気遣いもそこに例外がなくなる。だけど自分が周りに気を遣わせてるって自覚はあるから「ごめん」って思いながら毎日を過ごすようになる。

対策:自分だけは常に自分の味方

自分のことだけは嫌いになってはいけないと思う。大丈夫お前の周りにたまたま嫌いなやつが多いだけだって!って自分に後ろ盾つければどんなに不毛で醜くてもきっと楽になれる。正常な判断着くようになったら悪態ついた友達とか親に「あのときはごめん」って言えるから。

 

生活面の変化。寝れなくなるとか朝が怖いとかは割愛。

 

・公共料金を滞納して電気やガスが止まっても気にならない。部屋が荒れても気にならない。異臭がしても気にしない。

家に帰ったら寝るだけだからとかそういう世界ではないんです。家に帰れない日が出勤日の半数を占めるせいで気にならなくなる。僕は「電気もガスもネットも止まったし、次は僕の息の根が止まるかな」ってひねくれてました。満喫難民でも働いていれば持ち家無くても不便しないって実感した。

対策:まずは生きよう。

いろいろできてなくてもまずはとりあえず生きよう。なにもできない自分でも今の精一杯の自分だから背伸びしないこと。大丈夫大丈夫、提訴寸前で一括で支払えば一々整理する必要ないからさ。できることから少しずつってよく言うけど曖昧な定義って便利に人を縛るから。まずは自分を整理しよ。

 

・食事が作業

噛むのが疲れる。飯を食べに体を動かしたくない。タスクの一環になる。

対策:ウイダーインゼリーとかおすすめだよ。

時間・労力が解決するからとりあえず吸っとけ。フルーツっぽい味の食べ物とか僕は苦手なんだけどそうしてた。脂っこいもの食べたくなってラーメンとか無性に食べたくなるから実質食欲増進。

 

個人的なこと。僕に実際あったこと

・自分の存在価値を自分に問いただす

何のために生まれたのか、何のために働くのか、わからない癖に一人悩む。でもその場から逃げる判断もつかなくて苦しい。そんなことが僕にはあったね。楽になりたいってだけで目標が見つからない状態ってやつ。

対策:僕は東京タワーを夜中に見上げた。

終電で家に帰るわけでもなく東京タワーを見に行った。バカすぎるでしょ?頭おかしくなって奇行に走ってたかもしれない。でも夜中の東京タワーには自分が一人、目の前に神々しく光る東京タワーが構えてる。東京スカイツリーができて東京タワーの価値観や役割は薄れたけど確かにそこに立ってるでしょ?東京タワーが立ってる、僕も立ってる。とりあえず存在してるし価値なんてそんなもんどうだっていいんだよきっと。これが僕がそのやべー現場を後にしたきっかけになった。

 


最後に

立ち向かうのは自分。逃げるのも自分。でも自分のした選択は自分にとって絶対に正解だから。「あのときああしてれば」って空想の可能性論より「これからこうしていこう」っていう未来の可能性論。つらい時こそ本能に従ってみよう。後ろ指差されながら生きていくのも案外悪くないって思うぜきっと。

ぼくのかんがえたさいきょうのぷろじぇくとかんり

内容はいたって大真面目です。本題に入ろう。

 

 

①経緯 

今やエンジニアは人を売り飛ばし切磋琢磨させる時代。「うちは受託しかしてないよ!」という人たちも管理者が変わった瞬間に忙しい、他の部署とあきらかな差があるなど味わったことがあるのではないだろうか。

僕は

・白髪が増えるレベルで忙しいけどなんとかやりくりできてた現場の開発

・精神病むレベルに忙しいうえに管理が力づくで横暴な現場の開発

を経て、

・現在さほど忙しくないが忙しくさせないように管理する現場の管理職

にたどり着きました。

 

そんな天と地ほどの差がある移り変わりを体感して「何がどう狂ったらこうなるんでしょうかねぇ」と思いながらノウハウを蓄積して自分なりに分析したのでアウトプットしようという流れ。

 

②前提

・スケジュール管理がExcelあるいはそれに近い何か

・所詮管理歴半年もいかない小童の感じたことなので未熟なところも多々

・備忘録に近いものがある

・成功の定義は

「風通しの良い環境が作れている」

「協力的な人口の100%が幸せになる」

「ただし、楽=幸せではない」

「結果にコミットする」

の4点セット

以上を踏まえてつらつら書こうかなと。ちなみにIT企業に限った話ではないからここから先は比喩表現を含めてバカな事も多く書くよ

 

③スケジュールの表面上の数字で人日と人月を語るな

スケジュールは細分化すると後々に便利だよって話

テーマ:可視化

こんなスケジュール見たことないだろうか

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作っててちょっと楽しかった

不良対応のようなスケジュールで、一見3人日×2人の6人日スケジュールでこれならランちゃんも多分餓死することなく帰ってくると思うのだけど実はイケてない。

タスク「調査」だけ見てみよう。多分彼らは血眼になって彼が投獄されているであろう場所を探すだろう。しかしそれで見つかり助けきれたとしよう。彼にはまたしても投獄される未来が待っているのだ。(ネタバレ)

つまり「類似見直し」をするタスクが表面上では見て取れない。同じような過ちは犯してはならない(また6人日かかっちゃうからね)。こうした経緯を経た後に設計書修正に手掛けることでカイオラ事件をなかったことにできるわけだ。

僕個人の話、CDとUTは一緒くたにしてはいけないと考えている。タスクの重さがまぶされてしまうのだ。この表だと「助け出すまでをCD」「助け出した後の安否が取れる状況であることを確認できる状態でUT終わり」としよう

ジ「え?ランスロット助けたんでしょ?あとは帝国軍から逃げ切るだけじゃん」

パ「バカじゃねえの数が多すぎて逃げ切れねえよ戦うわ」

そう、この表のままだと「あ、じゃあヴェイン要請して道明ける負担と抑える負担減らすね」ができないのである。

これでランちゃん大好きなパーシヴァルが頑張りすぎて結果を残してしまったら再鑑時どうなるか

ジ「あ、ランスロット助ける程度ならパーシヴァル一人で1日でいけるのかなるほどなるほど」

同じくらい大きい事態が発生したときまたパーシヴァルは過労死することになるよね。

こういった問題点を多く抱えたよくあるスケジュールを手直しするとこうなる

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UT項目においてチェックリストの作成・再鑑も細分化するとなおよし。割愛。

IT系タスクは疎通確認だからとりあえず今回は割愛。

結果としてカイオラでランスロットが捕まるという類似不良がなくなったので結果

befor  (3人日×2人)×2(カイオラ込み)=12人日

after (最大4人日)×2=8人日

ほらあ、仕事減った!残業減ったー!

 

このように「できること」「できなさそうなこと」を可視化することで問題にいち早くスコープを当て、適切な判断ができるのである。スケジュールの細分化は楽なことじゃなく苦痛で面倒なものなのだけれども「楽=幸せではない」ことは立証できるし「楽するための苦労=後々に響く必要なこと」も立証出来るのではないでしょうか。

 

④責任の一任、良くない!!

風通しの良い仕事現場とは・・・?を語ります。

テーマ:信頼性

ここまではうまくいったことにしているがうまくいかなかったバッドエンドの場合。上の表だと戦場に赴いているのは実質パーシヴァルだけ。となるとランちゃんが助けられなかったときの責任は誰が負うのか。もちろんジークフリートとパーシヴァルの二人が王に「すんません無理でした!!」となったうえで国へのアフターケアを...となるのが理想。だって無理だったんだもん代替策練らなきゃ(薄情)

 

しかしそこでパーシヴァルは病むでしょう。「俺の力不足で...」

あくまでも当事者は「関わった人全員」で責任の押し付け合いは何も生まないし不要の産物だといいたい。これに気が付かないで僕はガチなうつ病になりました♡

 

ここで怒る王だったらこれ最低です。

怒ったらランちゃんは帰ってくるのか!とあのヴェインさんも激おこです。薄い本できそう。

結果として「怒っても解決しないものには怒るな、両者疲れるだけ」と伝えたい。

ここで「このような事態になってしまったのは事実であり変わらないのだから、誰がどうこうするとかより、もっと事実に対する生産的な解決策を考えよう」と上司のジークフリートさんがいたらどうでしょう?責任は感じつつも事態に対して前向きになります。後々に相談しやすい相手としての信頼性も生まれるしいいことだらけです。

横のつながり、縦のつながりは信頼性で結ばれるということです。ランちゃんごめんね。

 

⑤でも助け切りたいよね

結果にコミットして全員が笑って終わるエンディングにしようよって話

テーマ:幸せとは

 

一つ大きな目標をもって集団行動することの最終的な真理は「プロジェクトの完結」ではないです。「完結したことによってWinWinか。この先が明るいか」にあります。

 

ランスロットという一人の人を助けることに成功したする前提がここにあるものとして

騎士団の大量の犠牲のもと助けられたらどうでしょう。誰も幸せにはなりえないですね。

犠牲もなく奪還したとしても争いが絶えない場合。誰も幸せになりませんね。

 

何が言いたいか。

ドラクエの主人公の目的は魔王を倒すことではなく、魔王を倒して平和を取り戻すことなんですよってこと

 

綺麗事ですが、従業員一人一人のモチベーションには欠かせなく、できるだけ保つことができれば兵力(労力)は少なくとも減らないですよね。最終的な一人一人の幸せに向かって管理する意気込みがないと管理者にはだれもついてこないと思います。

 

まとめ

フェードラッヘはホワイト企業(飽きた)

 

また気が向いたら

 

2017年のハヤシを振り返る話

一年間お疲れさまでした。

さて、大晦日ということで、今年一年を振り返って、今年は厄年なのかそうではなかったのかを振り返ってみましょうという話です。先に言っておくと自分のツイッターを振り返ったら多分厄年です。

まず軽くまとめたので図で見てみましょう。

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いやいや、ひどい状況である。年間を通せば総合して幸せになれるかと思ったがそうもいかない状況である。仕事の愚痴なんて言い出したらキリがないので書き出したらとんでもないことになった。

 仕事に生き、仕事に死んだ年という表現が正しいのだろうか。来年はいい年になるのかな。

 

でっかい出来事をまとめていきましょう。

・入社

今年の歯車を大きく動かした一発目であるとは思うが後悔はしていない。

・彼女と別れる

喧嘩別れしているわけでもないが今となってはあの時別れておいて良かった、今の状況に付き合わせるなんて申し訳ないと思うようになりました。あれもあれで必要な経験と割り切るようになりました。ちなみに今は彼女とかほしくないの?とよく聞かれますが、きっかけがあればその時考えようねって話です。

・現場配属

一回目の現場で完全に印象や実力評価が固まってしまったような気もする。正直評価は異なるにしろ同じ給料で渡される仕事に落差があるといら立つことを覚えました。 

うつ病になる

ネタのようにこの事象を使わないと本当に落ち込むので割とネタにしてます。が、実際笑えることではなく、今年起きたすべての不運を凌駕する程度には本当に気分落ち込んでいます。無理して笑っているほうが楽な程度です。周りの方々からの温かい言葉が本当に嬉しかったです。今は仕事をしてはいけないらしいですが回復する予定ですので復帰目指して頑張ります。

 

いや、ここまで書いて思ったけど不幸自慢のラノベ主人公とタイマン腫れるんじゃないかなって思います。それでは皆さん良いお年を。

 

振り返って冷静に考えてみた話

昨日の深夜に盛大に更新した1週間のヒストリーを振り返ってこうなってしまった理由と、自分にも非があったのではと振り返る回です。

 

まずは自分が荒れた理由を可能な限りあげていこうと思う

 

・5か月同じ現場で働いていた自社同期のせいで新現場で早々に残業をくらった

・作業リカバリに入ったところなにも進んでいない、やっていない

・「なにがわからないの?」と優しく聞いたところ回答が返ってこずイラッとした

・「わからないこともわからないの?」と聞いたところうなずくだけで発言をしないのでブチ切れた

・「じゃあ定時時間中何もしていなかったという判断をして良い?」と質問したところ、「まあそういうことになるな」と返答され完全に堪忍袋の緒が切れる

・この時点での判断は「問題解決に向けてなにをすれば良いのかすら考えていない人」「誰かがどうにかしてくれると考えている人」という判断

・「人に聞く」という行為もしなかったので救いようがないと判断

→研修内容のガン無視

・以上のように作業が全く進められないのにアラートを全く上がらず、定時時間中なにもしていなかった

・蓋を開けてみると作業環境すら整っていない

・何もやっていないのに残業して疲れた顔してイライラした

・管理者として登録されているのでこんなやつでも管理しなければいけないというプレッシャーにさいなまされた

 

ここまで書くと完全に本人のせいなので100歩譲って自分の非を考察していこう

・5か月同じ現場で働いていたのだから実力を考慮すべき、とりあえずやらせてみようと高をくくった自分が甘い。

 

・ブチ切れることそのものが悪い。聞かなきゃいけないことが聞きにくくなる原因。

・管理者としてのプレッシャーは本人は悪くない。自分が勝手に感じていたプレッシャー。

・なにがわからないのかわからない状況を知っておきながら聞かれるまで放置したこと。聞くべき内容がわからないのに質問なんかするわけない。できないし。

 

冷静に考えてみると自分も悪かったなと反省するところは多々あった。これに気が付きつつも改善しなかった自分の精神的怠惰である。感情に任せて振る舞うのはサル同然である。もっとも怒鳴り散らしたりは苦手なのでやらないのだが。

 

どうやらこのままこの同期と作業を続けるためにはどのようなことに対しても怒ってはいけないらしい。委縮して聞けなくなってしまう。もっともそのような相手には配慮しつつ聞きに行かなければいけないとは思うし僕もしてるのだけど、彼にはそれが難しいらしい。

 

僕は聖者のように立ち回らなければいけないし、本人のせいで僕がイライラしていても僕は表面上ではにこやかに接しないと僕と口を聞きづらいという判断をした。僕は気持ちの悪いくらい優しく接するようにしようと思った。

 

僕職業エンジニアなんだけどね。教師じゃないんだけどね。教えるのも仕事だから仕方ないね。

心が安らかになった話

経緯

はじめに言っておこう。これはタイトルとは相反した暗い内容である。

今日から8日前、月の変わり目にある一つの案件の第一フェイズにケリをつけ、人員削減の影響を受けた僕は現場異動となった。当初は現場には自社から一人で行くという予定で不安もあったが、自分の地力が試せる良い機会でもあると考えウキウキしていた。本社役員が5か月共に過ごしたポンコツ同期と9月中途入社の新人をくっつけた報告を受けるまでは...

 

11月01日(水)

配属になって一日目、PCが配られる。同期と後輩の新人くんにはノートPCが配布される。が、僕の元にはPCが届かない。なぜだろう。不備か?少し不安になった30分後

クソでかいPCが届く

メンツを見て薄々と気が付いていたが、そういう扱いらしい。なるほど。もう逃がさないということか。そう悟った。要らない気を利かせやがって役員さんよぉ...

 

プロジェクト初対面

リポジトリからプロジェクトをチェックアウト。フレームワークはSpringであることは一目見てわかった。

サーバーご対面。「初めまして!私はtomcat7.0!ここは私の縄張りだよ!」

ほうほう...これはこれは研修ぶりでございます。要するに使い慣れた環境が目の前にあり、こりゃ少なくとも前よりはサポートが厚いですねと思った。導入も楽に終わらせ、滑り出しは満足。だがそれは慢心だった。向かい席の同期と新人君はそうはいかなかったらしい。自分の役割は知っている。慣れている。現場初日から僕の見えないタスクに「サポート」が加わっていた。1時間くらい残業した。

 

11月02日(木)

タスクが本格的に開始。滑り出しとしてはなかなかに何を言っているのか説明してほしいが、僕のタスクはバグの原因調査からだった。ちなみに他二人は調査済み案件の修正からだ。仕様理解もなく始まったが、業務IDとB票と詳細設計書を照らし合わせてソースコードを漁りだし原因を突き止めるまでだ。午前中に終了。修正は午後終了。一日のタスクを終えたら17:00から夕会、進捗報告会である。

同期Y「着手はしていますが全然わかりません、進捗としては~…ないです…」

PL「じゃあこの定時の8時間なにやってたの(キレ気味)」

同期Y「...」

PL「進捗1%もないってことだよね?」

同期Y「...はい...」

当たり前の反応である。悶々と黙って作業していて結果はこれである。マナー研修の内容をガン無視した愚行である。

PL「じゃあH(僕)は?」

僕「調査終了後コーディングと動作確認終了したので本日分はクリアです。あとはチェックリスト作ってテストしたら良いかと。」

PL「へぇ~、じゃあYのサポート入ってあげて、申し訳ないですけど...」

僕「(い つ も の)はい。」

断る権限はないと思っているので無駄な抵抗をしない。会議終了。残業開始。

すっご~い!君は残業が得意なフレンズなんだね!!

僕「なにがわからないの」

同期Y「...(首をかしげる)」

僕「なにがわからないかもわからないの?」

同期Y「...(コクッ)」

僕「喋れよ。(ブチ切れ)」

「なにがわからないかもわからない」ということは「なにも考えていない」のである。どんな修正をしなければいけないのか、どこを見なければいけないのか、誰にも聞かず悶々としていたまま作業をしないのは研修ルール違反だし残業代を出す価値もないと思った僕は一言ぶっ放した。

僕「疲れたんでしょ?帰っていいよ。もういい。僕と担当者でどうにかしとく」

同期Y「いいの?」

僕「仕事しないで座って残業代もらうとか人件費かかるから。研修ルールもロクに守れないやつと同じ給料もらうとか僕嫌だから。いいからお疲れ」

4時間残業した。法律がなければ助走をつけて殴りたかった。僕は彼を自社の仲間ではなくコストとして見てしまった。僕は察した。

 

Welcome to the ようこそ 炎上プロジェクト

今日もドッタンバッタン大騒ぎ

 

わからない人の気持ちがわからないわけない。だって人間必ずしもわからないことあるし、僕も配属2日目でわからないことのほうが当然多い。だからこそわからない時には聞くというのが一般的な考え方だが、それもあってかなおさら本人の気持ちがわからない。助かろうという気持ちがないと判断した。

 

PL「Y君ってプログラムとか苦手?」

僕「お恥ずかしいですが大変苦手だと思います。」

PL「教えてやってほしい」

僕「(´・ω・`)

ちなみに新人君は上司と国籍の異なる他社の方と不器用ながらもコミュニケーションをとりながら進めていた模様。いいじゃん。

 

 

11/06(月)

同期Yにテストからやらせる方針。チェックリストを作らせる。ここに来るまでの5か月、チェックリストなど作ったことはなく、机上デバッグしかやってこなかった人間ということは知っていたが、あれだけきつく研修ルールを思い出せと言ったのだから当然質問しにくるはず、てか僕も仕事あるし手とり足取り教えてられる余裕がなかった。聞かれたら答える。というか聞きに来させなきゃだめだと思ったが、一時間半は来ない。

僕「進捗は」

同期Y「枠だけできた」

僕「で、いつまでにそれ終わらせるの?」

同期Y「えっ」

僕「時間決めてよ。ダラダラ悶々とやられたらまた残業なんだよ。僕が。」

同期Y「じゃあ30分以内で」

僕「終わんなかったら?」

同期Y「えっ」

僕「自分の発言に責任持ってよ、終わんなかったら聞きに行くとかそういう回答してよ。」

無責任さに腹が立つ。同じ給料なことに腹が立つ。同期ができていなかったら全部こっちに回ってくるのが我慢ならない。こういったものが積もって自律神経が乱れ始めた。

夕会。

同期Y「チェックリスト半分はできました」

 

フォロー残業タイム。他社先輩がチェックリストを作らせて帰宅させた。

全然かまえてない新人君が、作業してるし、相談しつつやっているけど期限に間に合わないと言っていた。いいよ。僕は相談して口裏合わせながらやってくれるのなら。誰に対しても誠実な新人君には優しく接する。

「担当者と一回話し合って、方針定めたら区切りつけれるし、大丈夫だよ」

僕もお立会い(日本語不慣れなため)。担当者も切羽詰まっている内容なのでPLも交えてミニ会議。リスケ決着。こういうやり取りできると楽しい。

ちなみにこのころから帰宅して寝る前に部屋の電気を消すと明日のことを考えて涙が流れてくるようになっている。

 

11/07(火)

テストやらす。またもや僕の逆鱗に触れる。

同期Y「どこをどうすればいいの?」

僕「B票(バグ票)と詳細設計書みればわかるよ~」

同期Y「どうやってみるの?」

僕「は?」

彼は案件を理解しないまま作業を進めていたのである。ここまで全思考を停止していない限りこうはならない。見方を教える。しぶしぶ。

 

午後

 

同期Y「値が表示されない。」

僕「原因追求して」

同期Y「どうやればいいの」

僕「まずDBにテストデータ入ってるか確認して」

同期Y「え...どうやんの?」

僕「それわかんないでよくチェックリスト作れたね」

いい加減すぎて腹が立っている。結局原因はデータ入ってたけどテストする面が違うというオチ

夕方会議

同期Yの案件をなぜか僕と他社先輩が代弁。情けなさでいっぱい。

実家に帰ったら母にやつれたと言われる。実家の体重計に乗る。55㎏になっていた(一週間足らずで5Kgダウン!)

 

11/08(水)

分刻みで当人を管理し、尻に火をつけて動かすことにした。

そうしたら動くとわかってしまったらそう扱ってしまう。しかしこれも研修内容の一環で、厳しい人にはもちろん誠実にするものとして、優しく接してくれる人にはもっと誠実に接するべきという内容があったのだが、人によって態度を変えるのであれば、僕は従わせるための立ち回りを嫌でもせざるを得なくなってしまった。非常に悲しく心が荒んでしまった。自覚症状があるうちに僕は役員への相談を考えるようになった。

しかしこんなに早くギブアップして助けを乞うて良いのかという発想もあったが、冷静に考えてみれば、会社の顔が汚され、そうなるまで連絡をよこさなかった僕の管理不足を追求されたら僕は従来型の鬱病にかかりそうだったので、明日の昼休みにでも相談しようと決意した。

寝る時に耳の横をオートバイが通り過ぎるような耳鳴りが永遠と聞こえるようになり、全然寝た気がしないまま次の日を迎えることになる。

 

11/09(木)

計画通りアポをとる。

研修の内容を守れていない人間を通報するというのは僕の務めている会社では常識であるということ、もうやっちまえとの如く別の同期からのツイッターの呟き一本が行動の後押しとなり、次の日に現場に来るということになった。僕の心には少し余裕ができた。

誰でもいい、でもわかる人がいい、それくらいやって当然だろと言われてもいいからただ話したかったというレベルには情緒不安定な状態が続いていたが、前向きな部分の僕が一言ささやく。「悪くないのに人のせいで鬱病にされるのおかしくね?」

報告することを判断した僕の判断は、今になってはっきりわかるが、間違った判断はしていないと実感している。

最近思うように吸えてなかったはタバコを電話相談しているときだけ時間を気にせずホットコーヒーと一緒に吸った。役員とコーヒーが温かくて泣きそうになった。

メンヘラ系男子って流行らねえ???

 

10/10(金)

昼間に役員来る、コーヒー奢ってもらう。神。

僕「な...なにが起こっているかを全て知っている僕がありのままのことを話すぜ...!」

話した。結果

役員「ぶっちゃけた話するとそこまでなにもやっていない人間を心配することはなにもない、ブッコロス!

役員「もっと心配なのはそれで心が多分病んできているH(僕)のほう」

一気に心が安らいだ瞬間である。かれこれ一時間くらい話したのではないかと思う。そのあとに当人に行かせてからというものの2時間半帰ってこなかったがどうなったのか、僕は知る由もないが、わかることは、

 

・彼がその間もちろん仕事は進んでおらず今日も残業していたが仕事が終わるなり一言も声をかけずに僕は帰ったということ。

・その瞬間のやってやったぜ感が半端じゃなく、達成感に満ち溢れていたこと。

・心の底から「うぇええいザマア味噌漬けのもとぉおおwww」って思ったこと。

・仕事場で仕事しない人間に対してはどう頑張ってもこちらから人権を与えられないこと。

・一般常識をもって一緒に仕事できる人を募集したい、てか逆にこの状況まで精神状況汚染する人のほうが珍しい。

 

・僕が入社1年立っていないのに契約がやっぱり管理者として登録されていたこと。

役員やっぱり鬼畜だったわ...

 

まとめ

こんなクソ長い文章誰がここまで読むんだろう。愚痴だしね。

長々と書き連ねましたが本来伝えたい部分はここです。

・どんな些細なことでもいい、意地張らずに相談してみよう

 

判断基準は自分の今置かれている状況をサバンナに置き換えて、肩を貸してほしい人には肩を貸すけど、足を引っ張る人間は切り捨てて良いと思います。

 

重要な局面で誰にも相談せずに結論出すとあまりいい結論がでないのは仕事に関わらずどんなことにも言えることです。

僕が社畜生活で学んだ人間の成長過程

これからここに書くことは多分どんな物事にも言えることなんじゃないかなと思う。

根拠はある。僕は5年半というとある飲食チェーンのブラックなバイト生活を過ごし、エンジニアとして会社に入社して研修を終えたのちに配属された現場で初月から230時間という他と比べると大変厳しい(らしい)所業をここまで成し遂げてきているのです。全く違う二つの業種でいろいろやって共通したことなので、どんな仕事にも言えるんじゃないかなと思う。他にもいろいろやってきたけど割愛。

今回何を伝えたいかというと、今の自分の状況はどこにあって、自分は成長過程のどこにいるかを自覚すれば、できる人は、もっとやらなきゃと気負いすぎなくなるし、自分はできない、ダメなやつだと自分を責めてしまっている人も捻くれていない限りは、何をすれば良いのかを客観的にみて、少し前向きになる手助けができると思う。

今回は、一つの物事に携わる人間の成長過程について解いていこうかなと。

それじゃあ本題に入って行こう。

 

ざっくりいえば人間の素の成長過程と変わらない。

生まれて、幼稚園や保育園で遊んで、義務教育を経て、それぞれの道へ進んで社会に出ていく。では細分化していこう。

 

1.生まれた

突然だが、シェイクスピアの戯曲『リヤ王』の中に「人はみな泣きながら生まれてくる」という有名な台詞がある。
 リヤ王はグロスター伯爵に向かってこう言う。
 「人は皆、泣きながらこの世にやってきたのだ。そうであろうが、人が初めてこの世の大気に触れる時、皆、必ず泣き喚く・・生まれ落ちるや、誰も大声を挙げて泣き叫ぶ、阿呆ばかりの大きな舞台に突出されたのが悲しゅうてな」

 

僕は同期と二人で同じ現場に配属されたが、配属一週間で同期は役員に「本社に帰りたい」と相談したんだそうな。

これは正直なことなのである。決して恥じることはない。何も知らない、右も左もわからない、上司や先輩がどんな人かもわからない状態で強くしつけされたら大抵はその理不尽さにわめくのである。「やってはいけないこと」を学び、ヘルプ信号の出し方を本能で学ぶ時期である。

しかし泣きわめくだけでは不便なので、他の人をお手本に二足歩行を覚え始める。そうすれば自分から意思表示ができるようになるからだ。今の時代わからなければググればいい、でもググり方もわからないから「尋ねる」ことと、「尋ね方(ググり方)」を学ぶ。自分が今ココと思ったらまずは殻に閉じこもるのではなく突撃してみよう。やってはいけないことより、「やらねばいけないこと」を考えられるようになる。

 

2.幼稚園児or保育園児

語学を喋れるようになっているので簡単なコミュニケーションができるようになっている時期(だよね?)。しかしまだ知識が浅いので難しい単語や語学を並べられると混乱してしまう。

でもまあ子供って純粋だからね。わからないことがあれば「ナニコレ!?」「教えて教えて!」とすぐに疑問詞を投げれる。

大人になると「こんなこと聞いてもいいのかな」と考えてしまうのだが、相手上司や先輩から見れば、年はどうあれ面倒を見なければいけない存在なのである。

自分がイマココと思ったら、疑問詞を投げかけてみるといい。殻に引きこもって地蔵プレイして、殻を開ければ何もないということがないように、「ちゃんと身が詰まっているからですよ、少し持ってみてください、もっと大きくおいしくなるので育ててください」とアプローチすることで相手も心を開くんじゃないかなと思う。

相手が心を開けば、「せんせーおむかえまだー?」と尋ねれば、幼稚園児だと「そろそろお迎えの時間ですよ」となるし、保育園児なら「マッマがお迎えに来ましたよ」と話しかけてくれるようになる。要するに、相手にされるようになる。

 

3.義務教育

真夏の夜の淫夢~第四章~迫真レイプ!野獣と化した先輩

じゃなくて。

この時期は実は目の前の仕事よりも人間関係に疲れる時期なのである。

小学校入学したては「もう幼稚園児じゃないんだから」

中学年になれば「もうお兄さんお姉さんなんだから」

高学年になれば「もう中学生になるんだから」

中学生になれば「もう小学生じゃないんだから」

3年生にもなれば「もうそれぞれの道に行くんでしょ?自立しなさい!」

と、立場は勝手に上がるのに、ハードルがどんどん上がる非常に面倒くさい時期である。イマココなら以下のようにしてみよう。

少しハードルが高いだけなら少しがんばってみよう。だんだんそのハードルにつれて成長する。

だけど身の丈に合わないハードルは無理。無理なもんは無理。

もしも今自分に求められてるハードルがあまりにも高すぎると感じたら、思い切って告白しよう。「今はこういう理由でここまでで手一杯なんで勘弁してください。」

理由とは、「基準の所要時間」「初めてやることかどうか」「自分でどれくらいかかるか最大限で時間を見積もった結果(それ以上かかることもある)」その他いろいろあるが、根拠を述べて勘弁してくれと。そうすれば、上司先輩と打開策を練ることができるいい機会になるはず。とにかくやれ!と言われようものなら、とりあえずやってみる。できたら、「どうにかできました」で一件落着だし、できなかったら、「だから無理って言ったやん」でどうにかなる。いずれにせよ自分の行動に理由をつけれれば得することが多いよってお話。社会人としての責任を押し付けるなら、上司や先輩には発言の責任を取ってもらう義務があると僕は考えてるし、僕が上の立場でもそうしてたし。責任を擦り付け合うのではなく、お互いに責任を持てばお互いに心強いと思う。

 

4.一人立ち

ここから先は自分が今までの上司先輩にならなければいけない。

導くのは疲れるし、何しでかすかわからないし、自分以外のことも考えて行動しなければいけない。そのバランスが重要である。

僕は上司でも先輩でも何でもないけど、一番重要なのは、ああしろこうしろと押さえつけるのではなく、考えさせて、やらせてみて、指摘する。何よりも大事なのは「優しくあること」だと思う。要するに怒るのではなく叱るということを覚えなきゃいけない。僕がバイトリーダーしてた時もそうだし、ゼミ活動でも同じように失敗して、コミュニケーションがとりずらい雰囲気を作ってしまったこともあって、結果あまり良いものではなくなってしまったという経験からこれは話せる。

人が尋ねやすい雰囲気と、この人に聞けばとりあえずはOKというカリスマを持ち合わせていればお互い楽しいと思う。めちゃめちゃ難しいけどね。

自分にもこういう時期あったなって思い出せれば優しくなれる。初心を忘れずにってことだね。

 

まとめ

最初にも述べたが、今回何を伝えたいかというと、今の自分の状況はどこにあって、自分は成長過程のどこにいるかを自覚すれば、できる人は、もっとやらなきゃと気負いすぎなくなるし、自分はできない、ダメなやつだと自分を責めてしまっている人も捻くれていない限りは、何をすれば良いのかを客観的にみて、少し前向きになる手助けができると思う。

と綴ったが、実際のところいうと僕も21年しか人生を生きていない半人前なので、あまりエラそうなことを言えないけど、ポジティブに物事を捉えられるようになれば息苦しさも少しはなくなるんじゃないかなと思う。ただでさえ息苦しい世の中なんだし、せめて堂々としていたいよね。

 

 

 

「今やってることはいずれ自分の武器に...」

んなわけあるか。(´・ω・`)僕はそう思ったよ。(´・ω・`)

 

はじめに

今回の物語は「こんな話があったんだよ!」というリアルサイコな話を聞いたので、それを何とか知らない人たちに伝えようと模索した結果である。

前回のホラーな先輩にはもう一度友情出演()してもらいます。

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